本作では、感情を忘れて孤独に生きる35歳の産婦人科医・雪宮鈴(ゆきみや・すず)と、音のない世界で自由に生きる25歳の遺品整理士・柊一星(ひいらぎ・いっせい)が惹かれ合うさまが描かれる。ある日、息抜きのためソロキャンプに興じていた鈴。燦然と輝く星空の下、1人で酒をあおる彼女の前に、無言で自分に向かってカメラのシャッターを連続で切る一星が現れる。そして鈴はいきなり一星にキスされ、何か手でサインを伝えたまま去っていく彼の背中を見送ることに。翌朝、微妙に記憶のない頭を抱えて目覚めた鈴は、一星が「お前のゲロは全部片付けた、バカ女」と手話で悪態を付いていたことに気が付く。